2016-01-01から1年間の記事一覧

菜蟲譜に会えました

11月は慌ただしさも相まって、体調を崩してばかりの日々でしたが、半ば過ぎ、何年も何年も会いたくて会えなかった伊藤若冲の「菜蟲譜」に、ようやく会うことができました。何を隠そうこの日記の題もここから拝借したもので、この作品がまさかの地元付近に所蔵…

秋雪

秋雪 文字どおり秋に降る雪。数年前、桜に雪が降りたこともありました。 山桜でした。 雪にまつわる言葉だけでも、どのくらいあるのかしらと思います。 淡雪、牡丹雪、玉雪、霧雪、細雪… まだまだ日本語も日本も美しい。

めぐる季節

小雪も過ぎました。 昨日の朝方大きな揺れで目覚め、テレビをつけると震源が福島でした。そのまま眠れませんでした。お稽古に行き、そのあと用事のため歩いて銀座に向かうと、ブランド店のクリスマスの無機質な電飾から目を伏せて、足早に帰りました。 遅れ…

集いの夜と海女のこと

一昨晩、この四月よりはじめたお話の集いがありました。 古典からみる日本の美、日本の心ー として、今回で三回目となります。きっかけは、日本の芸術や文化に興味があるけれど、入るすべがわからない…という声に、何か古典への入口にできることはないかとい…

地唄舞を楽しむ会

すっかり秋めいてまいりました。 会のお知らせをさせて頂きます。 地唄舞を楽しむ会地唄舞 菊の露 俵菜緒 お話し 俵菜緒 仕舞 海士-玉之段- 中村政裕 地唄舞 珠取海女 俵菜緒 平成28年11月12日(土) 午後2時30分開場/3時開演 於 栗田美術館(山荘) 入場料 5000…

素敵なもの

お友達の森田節子さんの展覧会が、表参道のプレインピープルで開かれています。初日からだいぶ日が経ってしまいました…。 (搬入時にもらった写真より)節子さんの織りなすワイヤー細工の世界は、繊細で本当に素敵です。 今年7月より、軽井沢にお店もオープン…

彼岸過ぎまで

久しぶりの晴れ間に、少しほっとしたけれど、また雨がふりだした。雨ばかりのお彼岸だった。そういえば漱石の「彼岸過迄」は読んでいないことに気づく。 盆と彼岸にはおはぎを作る。 春の彼岸は、牡丹→ぼた(ん)もち。 秋の彼岸は、萩→おはぎ。 同じ食べ物で…

薪能と写真展

時間が過ぎてしまいましたが、10日に足利薪能がありました。私自身もおそらく6年ぶりくらいになってしまい、本当に久しぶりに足を運べました。鑁阿寺(ばんなじ)の境内で今年で32回。 能を築いた室町時代にまたがる、足利家菩提寺でのことですので、これから…

勝手なおもい

台風が過ぎ、秋の気配が漂います。 お盆の行事が済むと、セミとヒグラシの声が入りまじり、さみしさも訪れます。毎日あちこちから採れたての野菜をもらい、それを調理してまたあちこち配り、それも少なくなって、夏の終わりを感じます。 初夏から何かとにぎ…

魂のゆくえ

第23候 紅花栄 べにばなさかう 寝待月 瞬きのようにひと月が過ぎますので、もはや月記にもおよばずにおります。 一生も深い瞬きのようなものなのでしょうか。 5月はご案内を頂き、吉村流 五世家元、吉村雄輝夫先生の追善の舞の会から始まりました。 生前、私…

蘖 ひこばえ 今時分の季語。若葉の頃は、一斉に生命が動きだし、景色がめまぐるしく変わってゆきます。私も動物や植物と同じく、3月、4月と多くの素敵な出会いや素敵な人たちとの関わりと場に、色々と芽吹いてゆく日々を送っていました。人に恵まれて生きら…

牡蠣工場

閏年の2月も最後の日です。 気忙しくして時間が過ぎてしまいましたが、 先日、20日から渋谷で上映されている想田和弘監督の最新作「牡蠣工場」を観てきました。想田監督とも久しぶりに再会することができ、嬉しいことでした。 岡山の小さな港町牛窓が舞台で…

天鼓と思い出

雨水。 雪が雨に変わる頃。春の近づき。昨日久しぶりに渋谷の能楽堂に行きました。 能 盛久、狂言 土筆、能 天鼓 を拝見。盛久は現在能で直面(ひためん)、能の中では救いのあるいいお話しでした。 天鼓は以前からお世話になっている中村裕先生のシテでした。…

新春

梅がほころんでおりました。 禍福は糾える縄のごとし福のありがたみを感じられる年にしたいと思います。 遅ればせながら 本年もよろしくお願い申し上げます。 平成28年 睦月俵菜緒