2018-01-01から1年間の記事一覧

よいお年を

年毎に季節が薄れてゆき、年の瀬も正月も昔のような厳かな感じがなくなってしまったようで、寂しくもあるけれど、それでも「よいお年を」の言葉を聞くと、今なお何とも言えない気分になる。今年は立冬頃、軽井沢の稽古を終えた帰り際に「先生、よいお年を」と早…

能舞台 歴史を巡る

今日は冬至です。発売から少し時間が経ちましたが、写真家の森田拾史郎先生の写真集が発売されました。 先日銀座シックスの蔦谷にて、トークイベントがあり、稽古の後に行ってみました。 森田さんは究極のシャイであり、公に出てもほとんど言葉を発しません…

猫ぐらし

私の一日は、猫で始まり猫で終わる。寒くなってくると、多いと4匹の猫がふとんの上に乗っていて、苦しくて目が覚める。身動きがとれず、片隅で私が寝る羽目になる。それから飼育係のようにあっちへこっちへと、ご飯の時間となる。 この二年近くの間に、5匹…

戦場ヶ原

少し前ですが、紅葉前の奥日光の戦場ヶ原を歩いてきました。昨年の今頃、慌ただしい日々の中で、来年の春になったら山登りにチャレンジしてみたいなぁと、密かな願望をもちながら舞台に向けての日々を過ごしていました。ところが春になると山登りどころか、…

そして、再発

日にち薬に身を任せて、すべて前向きにこれからよくなっていくものと思いながら、また一から少しずつ進んでいこうと思っていたのですが、8月の術後の経過検診で、まさかの再発がみられ、お盆中は再検査で病院通いになってしまいました。 それを告げられた時…

療養生活と復帰

長い療養生活が始まり、入院中よりもむしろ精神的にはきついものもありました。私の場合急な手術だったので、何の心構えもなく、突如歩くこともままならない体での日常生活に、戸惑いと不安がつきまといました。入院中は皆病人ばかりで、ベットで大人しくし…

緊急手術と入院

4月の半ば過ぎ、救急車で運ばれてそのまま緊急手術となり、入院していました。突然のことで、何がなんだかあれよあれよという間に日常が一変してしまいました。 とはいえ長らく抱えていた病気が悪化してのことで、激しい痛みに動くことも立つこともできず、…

引っ越しました

台風が過ぎ去り、秋晴れの10月のはじまりとなりました。そもそも更新をしないのが常になっておりますブログでしたが、更に長らく滞っておりました。そのままになってしまいそうでしたが、この度はてなブログに引っ越ししまして、また綴れる時にはと、細々と…

色は匂へど散りぬるを

四月に入りました。 早咲きの桜も散りだし、この時期のもの哀しさもあるけれど、同時に新しい季節がはじまる喜びも感じられ、すべてが足早に移ろっていきます。 思えば舞台も、一瞬で散る花のようなものかもしれません。 まるで何事もなかったかのように、何…

雪と氷の世界

梅が香る。 春の匂いが懐かしく感じます。寒さと雪に厳しい冬を堪えながら迎える春ほど、待ち遠しいものはありません。 大雪に見舞われた地方の方々を見ると、四年前、自分も移住先の寒冷地で記録的な大雪に町がすべて閉ざされて、その脅威を肌で味わったこ…

公演が終わりました

1月20日の俵菜緒舞の会を、無事終えることができました。 お越しくださいました皆さま、本当にありがとうございました。 今回二曲とも、形も趣もまったく違う恋の唄。 「縁の綱」では珍しく、娘の衣裳で舞いました。本行物の「葵の上」は奥許しの大曲。 源氏物語…