よいお年を

 
年毎に季節が薄れてゆき、年の瀬も正月も昔のような厳かな感じがなくなってしまったようで、寂しくもあるけれど、それでも「よいお年を」の言葉を聞くと、今なお何とも言えない気分になる。

今年は立冬頃、軽井沢の稽古を終えた帰り際に「先生、よいお年を」と早々と聞き、ドキリとした。


この1年はかつてない速さで終わってゆく。
身体が動かない時期は、味わったことがないほど時間が長く感じたのに、時の流れは不思議だ。


ずいぶんと様々な出来事が多く、加えて病気で大きな手術もし、心身共に大いに困憊した。
今年1番通ったのは、劇場でも美術館でもなく、病院だった。

厄落としの年として、その中で得たものもたくさんある。そう思えばとても貴重な1年だった。
無事年を越せることに感謝したい。


今年最も心に残った言葉は、樹木希林さんの残した言葉。もう20年ほど前に一度だけお会いしたことがある。人としても女の生き様としても表現者としても、憧れの方でした。


おごらず、人と比べず、
面白がって、平気に生きればいい。




犬よ、1年間お疲れさまでした。


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来年は必ずよい年に。

皆様もよいお年をお迎え下さい。